こんにちは。
ノア音楽教室の大岡史恵です。
昨日は大学生になったばかりの生徒さんのレッスンがありました。
大学が始まって1週間。
まだあれもこれもわけがわからない中、
それでも通学や人間関係など順調に滑り出しているようです。
昨日は、昔弾いた曲を持ってきました。
一緒に振り返ってみたら、
7年ほど前、彼女が6年生のときに弾いた曲だったらしい!
当時ハマってよく練習していただけあって、
今回は練習をほとんどしていないそうだけれど、
粗削りながらちゃんと弾けていました。
この生徒さんのレッスンは月2回ペース。
固定ではなくて、時間の取れそうなときに予約を入れてもらっています。
練習はあまり(あまり?笑)しないけれど、ピアノは好き。
毎日塾で忙しかったときにも、ピアノで好きな曲を弾いて発散していたようです。
実のところ、ピアノのテクニックはあまりつけさせてあげられていなくて、
いわゆる「テキスト」で言うなら、ブルクミュラーを終えてソナチネを1,2曲やったくらいだったでしょうか…。
だんだん勉強が忙しくなってきたこともあって、
好きな曲を自分で見つけてきてわたしがアドヴァイスする、
というか、レッスンの時間に譜読みする、みたいなスタイルで細々と続いてきました。
特に弾きたい曲が見つからない、というときにはクラシックの曲を進めて
(わたしが「勧めて」ご本にも納得して「進めて」)いた時期もありましたが、
やっぱり好きなのは J-POP。
好きな曲を弾いているときの方が断然、彼女のピアノの良さが出ます。
高校生になった頃からは、進路や人間関係の相談に乗ったり、
むしろ最近は、お話の時間の方が多いくらいです。
ピアノを習うために来てくれているのだし、
お家の方はそのためにお金を出してくださっているのだから、
こんなレッスンでいいのだろうか・・・
と悩んだこともありますが、
お母さまにはご理解いただいていて、ありがたいです。
これでいいのだろうか、申し訳ない、
という気持ちはゼロにはならないし、そうしてはいけないと思うのですが、
一方で、
「ココに来ること。ココに来て人(わたし)と話をすること。
ココに来てたとえその時だけであってもピアノを弾くこと」
にも意味があるかなと、今では思っています。
レッスン(というかレッスン時間)を終えて帰っていく背中は、
何か少しスッキリしたように見えるのです。
ピアノを好きでいれば、
そして緩くても弾く機会を続けていると、
その子なりに好きな曲を弾けるようになるのだなぁということを
彼女を見ていて実感しています。
成長するにしたがって人としての世界も拡がっていって、
好きな曲・好きなミュージシャンができてきたり、
それを探すことも自分でできるようになっていて。
ピアノを習わせようと思ったときに多くの親御さんが思うのは、
「音楽を好きになって人生が豊かになってほしい」
「好きな曲を自分で弾いて楽しめたらいいな」
ではないでしょうか?
彼女は今、ゆっくりと時間をかけてこの域にまでやってきました。